転売ヤーがいなくなったら欲しい人に行き渡るってのは甘い妄想なのかもしれないと思う今日この頃。
ウッス!
ひさしぶりのブログ更新です。
マスク転売が国によって規制されてもうどれくらい経つのでしょう。4月半ば、現時点でもマスクは入手困難な状態。来週から供給が安定するだの、買えるようになるだの何度か耳にしたけれど、実際は全然買えない。
朝早くからドラッグストアに並ぶ仕事のない老人がマスクを買い占め、実際に会社に行き働いている人間は買うチャンスさえない。ドラッグストア側も開店時のマスク販売を止めるところが多く出てきている。
このドラッグストアで働いている店員さんたちも精神的につらい思いをしている人が多い。個人的にはこういったライフライン、インフラに関わる店員さんや医療従事者、運送業などの仕事に携わる人たちに手当をあげてほしいと思ってる。
転売は悪!転売ヤーから買う人間も悪!
そんな空気は随分と前から流れている。私はマスク転売うんぬんが話題になるずっと前から転売そのものに対して100%悪と決めつけるのはどうかと思ってたし、それについても以前記事にしたこともある。
転売ヤーがいなくなったら欲しい人の手に渡る?
そんなのは幻想だと思ってる。転売ヤーがいなくなったらいなくなったで朝早くから並んで買える個人の買い占めが起きる。おひとり様ひとつまでと張り紙してるティッシュペーパーに家族5人がひとつずつ手に取る。そういった家族総出の買い占めが列をなして仕事を持った一人暮らしの人は当然不利になる。
現実マスク転売が禁止になって随分と経つのに未だ入手しづらい状況は続いてるじゃないか。そして手作りマスクもセットで転売禁止になった。市販のマスクが入手困難だから手作りマスクでもいいから欲しいと思っても買えない。(まぁ実際はマスクの中あてとして色々出品されてるけどね。)
そして私は今身内にマスクが絶対必要な人間がいる。しかし現状手に入らない。自作した布マスクや簡易のハンカチマスクなどで対応しているがあまりにも心許ない。今の私の心境は「転売ヤーから割高でもいいから市販のマスクを購入出来たら良かったのに。」これが本音。こう感じている人は私以外にもいるんじゃないかな。実際大きなお声では言えないけどね。
「転売ヤーがいなくなったら本当に欲しい人の手に届く」
こんなのは甘い甘い幻想のような気がする。むしろ悪質転売ヤーと言う癌を取り除くためにその周りの健康な細胞まで一緒に取り除く。そのデメリットの方が大きいと思うんだよね。
私はいわゆる転売ヤーから物を買うことがある。
最近買った物は定価1万円のもの。東京のとある場所で限定数十個1日だけ販売されたブツ。私はそれを送料込みで2万円で購入した。地方の片田舎に住む私にとって当日買えるかどうかも分からないソレのために仕事を休み、宿泊費と交通費を払い、慣れない土地に向かうのはあまりにもリスクが大きすぎた。正直2万円はかなり安い買い物となった。転売もそれを買う人間も悪とされるなら私も悪のひとりでしょう。
根っからのコレクター気質、蒐集家なら分かると思うけど、物に付加価値が付きプレミアム価格になることは昔からある。時計やスニーカー、ドールやおもちゃから壺や皿、絵などの骨董美術品。十把一絡げに転売は禁止!定価以上で転売するのは悪!って風潮が行き過ぎると一番困るのはコレクターたちじゃないかって不安になる。
チケット転売も禁止になった。これで実際に行きたかったコンサートに行けた人もたくさん出てきたかもしれない。でもさメルカリやヤフオクを見てごらんよ。
実際にコンサートに行ってきた人がコンサート会場でしか手に入らないグッズをたくさん出品している。Tシャツなんかはご丁寧にS、M、Lと各種サイズまで取り揃えて、ブラインド商品でもなんでもないマグカップやステッカーなどを何個も何個も出品している。もちろん利益が出る価格で。コンサートのチケット代を余裕でペイできるくらい売りさばいている人もいる。
行きたくて行きたくてどうしても行きたいから大枚詰んで高額チケットを買う人間と売る人間を悪だなんだと言う。なのにその会場でしか手に入らないグッズを高額で転売すのはファンもアーティスト側も何も思わないの?コンサートの主な収入はグッズだから構わないの?高額チケット転売は悪でコンサート会場でしか買えないグッズの高額転売は悪ではないの?
世の中白か黒かじゃないと思うんだよね。
グレーがあるからこそ面白いんじゃないか。って。